涙人


あたしは亜由那の家の前にいた。


病院を抜け出し、全速力で走って来たから息が荒い。


どうしても、確かめたくて。


志帆の言ってる事があってるかを。


…亜由那の家に来たからといって、何かがわかる訳ではない。


けど、何か手がかりがあるかも…


僅かな可能性にかけて、あたしはここまでやって来た。


北風が吹き付ける。


空は不気味な程黒く、寒気がした。


「…………よし」


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