Desire kiss
「その辺にしとけよ、緑」
ふってきたのは……勝(しょう)の声。
低い声は、若干、眠たそう。
緑の後ろに、ひょっこり出てきた。
高校生だとは思えない顔。
整った顔、としか言い表せない。ぱっちりの大人目。頭は爽やかな印象の黒髪でなんとも言えない。
目鼻ははっきりして彫刻されたみたい。
そのくらい、綺麗な、顔。
背は、標準より少し高い。ルックスはムカつくほど、完璧。
きゃあ…!と登校中に女の子の黄色い声が飛び交う。いきなりでびっくりして、わっと小さい声を出した。
「はっ、お前だって気になるだろーがー。なんせ、高校の隠れ人気の零と心菜だからな」
「黙れよ、さっさと行くぞ」
そうして歩いていこうと、する。
くっそ、おはようもなしかコノヤロ―!とかすかに思った。
「ちょっと、勝、おはよう!」
しかし、無視。一回くらいあいさつ返してよね。