シュガー × シュガー
「よしっ、車戻すか」
先生と運転を代わり、今日は外周を何周かしただけ。
終わりの時間が近づき、
先生はあたしに指示を出して、
教習車を元の場所まで誘導した。
「じゃ、ちょっとハンドル借りるね」
言ったかと思えば
目一杯ハンドルを切り
微妙な調節で駐車場におさめた。
「すごい…」
「まあね(笑)」
それから原簿と手帳に
先生のハンコがおされる。
「今日はここまで。帰りも送迎利用する?」
「はい、申し込みました」
「じゃ、待ってるからね」
お願いします…
と言う前にドアは閉まって
先生はいってしまった。
なんか
心臓がチクチクするなあ…。
待ってるからね、って
帰りも先生が運転なんだ。
今度は寝ないぞ!
変な意気込みをしてから
後部座席からかばんをとって
あたしも出入口に向かった。