恋する魔女
あれから1週間────・・・


魔女界で過ごすジュリアは、ずっと部屋に閉じこもっていた。



人間界を見ることも出来るが、見れば帰りたくなるに決まっている。



だから、見ることも出来ない。



しかし、家から出て何かをする気力もない。



一日中部屋にいる毎日だ。



辛い・・・・・・

会いたいわ・・・


ブライアン─────




ブライアンと過ごす時間は早く、あっという間なのに対し、1人で過ごす1ヶ月は長すぎると思った。




1人でいれば、どうしてもブライアンのことを考えてしまう。



デートの時に撮った写真を眺めてはため息ばかりだった。






そんな状態の娘を見て、少なからず胸を痛めるドーラ。



あの男が出張へ行ったときと対して変わらないね。



どうしてそこまで人間に執着するのか、ドーラにはどうしても理解できなかった。




まぁ、理解するつもりもないし、頼まれてもしないよ。


ただ、魔女と人間が一緒に暮らすためには、結婚するためには、1ヶ月離れても壊れないくらいの愛と覚悟がなければ、簡単にはいかない。



それよりも、ジュリアを泣かしたらどうなるか、それも知ってもらわなきゃね。




どうやらドーラの中では、ブライアンは1ヶ月待てる訳がないと、決まっているようだ・・・。



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