恋する魔女
「・・・・・・・・・・・・・」




頬にキスを受けたと気付くまでに時間が掛かった。



「え?!」



頬を手で押さえながら、ダニエルを見ると、クスクスと笑っていた。



「これくらいさせてくれ。好きな女を目の前にして、俺もよく自分をコントロールしてる方だと思うよ?」


「なっ///」


「ほら、行くよコニー。」





名前を呼ばれるのは、初めてだった。



嫌な気持ちはなくて、恥ずかしいような、でも・・・・・




嬉しい?





コニーは複雑な表情でダニエルを見上げたが、ダニエルはこちらを見ずに上機嫌で歩いていく。




「ねぇ」


「ん?」


「アンタが見てるあたしは、どんな女の子なの?」



一瞬驚いた顔をしたが“そうだなぁ”と言ってからこう続けた。



「俺が唯一、安心して素を見せられる女の子。」


「素・・・・・・」


「それから・・・・・・・唯一、世界中でただ一人、愛しいと思える子。」



え─────────




目を大きく見開き、再びダニエルを見上げると、今度はダニエルもこちらを見ていた。




「コニー、君を愛してる。そろそろ俺も、君からの返事を聞きたい・・・・」


「返事・・・・・・・・」





コニーは意を決して、口を開いた。





【SIDE:コニー(終)】



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