私の愛した人
「あ…れ?可憐ちゃんは?」

「気安くちゃん付けするな!」

可憐の声が聞こえたが、可憐の姿は見えない。

しかもその声は目の前の女性の口から発せられていた。

「か…れんちゃん?」

「だからちゃん付けするな!可憐でいい」

女性は腰に手を当ててムスッとしていった。

この人が可憐?

目の前にいるのは、私よりも十センチは大きくキリッとした目付きに大人びた顔立ち。
可憐に似ているところといえば、後ろにポニーテールにされている少し短いはねっけのある髪の毛ぐらい。

「驚いただろう?私は変装の達人だからな!
基地ないではいつもこのかっこだ!覚えておけ」

可憐が自慢気に胸を張った。

スタイルまでよくなってる…

「ところでまだオマエの名前を聞いてなかったな…
何て言うんだ?」

「雪村桜…」

呆気にとられた私はつぶやくように答えた。

「よし!桜。尋問をはじめるぞ!
お菓子は何がいいんだ?」

キラキラと目を輝かせて可憐が私に聞いた。

「お菓子って…」

「なんでもいいぞ!」

「じゃあ可憐の好きなもので…」

「モンブランだなッ?」

可憐はノリノリで手首のブレスレットにむかって話し掛けた。

「五島!モンブランを持って来い!昨日のやつだ!」

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