私の愛した人
「桜ッ!」

「桜さん!」


もといた部屋に戻ると、五島さんと可憐が心配そうな顔して立ち上がった。

奥の窓際にいた御冬さんもこちらをちらりと見た。

私が何も言えずに立っていると可憐が私のもとへよってきた。

「今は辛いかもしれないが事実なんだ…
受け入れてくれ…」

私の右手をしっかり握った可憐も辛そうな顔をしていた。

「わかってる。」

私はしっかりとそういった。

それを見た御冬さんが少しだけ近づいてきた。

「答えは出たようね?」

「はい。」

三人に見つめられる中、私は深呼吸を一度すると前を見据えて答えた。






「私も組織に入ります。」







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