刻の無い少女



「そろそろおいとまするかのぅ。」


よっこらせと後ろ足で立ち上がる。


「帰るの。」


「そうじゃが。」


「そっか。」


てくてくと軽い足取りで玄関の方へ向かう黒猫さん。


やだ


「やだ。」


ギュッ


「フギャ!!」


紐を引っ張ったらビックとして大の字にのびてしまった。


「黒猫さん?」


つんつんつついても反応なし…。


「寝ちゃったの?」

「……。」


でもこれで黒猫さんは帰らない。


一人じゃない


寂しくない




黒猫さんは何食べるのかな?


夕食を考えながら黒猫さんをふとんに運ぶ鵯だった。(紐をもって)














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