幸せの見つけかた
「そう…か。 何だか寂しいな。」



「私もです。 しかし時間です。もう、失礼しないと。」



何かに引っ張られるようにして、二宮はヤカンの中に入っていく。





「良平さま、お元気で…。」



「ありがと、二宮も。」




最後に、いつもの穏やかな微笑みで消えていった。








行っちゃったか…。







香織さんもいない1人きりの部屋は、妙に広かった。








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