幸せの見つけかた
翌日、式場で香織さんと合流した。




チャペルで最後の打ち合わせをして、支度に時間のかかる彼女が、先に準備に入った。




男は、簡単なもんだからさ。








1人チャペルに残り、椅子に座ってステンドグラスを見上げる。






「今日は、特等席で見ててよ。」



ポケットからバアちゃんの写真を取り出し、親族席の一番前に置いた。






「さて、俺も準備に行くかな。」





立ち上がろうとした瞬間






「良平さま… 良平さま…」



誰かのささやく声がする。






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