幸せの見つけかた
…ん?


この声は…




後ろを振り向くと




「二宮! お前!」




「しっ! お静かに。誰かに見られては、困ります。」




思わず俺も、声をひそめた。





「…もう来ないんじゃなかったのかよ。」




「お婆さまが、これを渡せと。」



二宮が渡したのは、バアちゃんの写真だった。





「良平が持っていった写真は、老けて見える。こっちを飾るように、とのことです。」





「これ… 修正してないか? 随分若いし、綺麗なんだけど。」



渡された写真を、マジマジと見た。





「…女は、顔が命よ、だそうです。」






…もう、好きにしてくれ。







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