1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
「皆吉さんは……あたしのこと嫌いですか?」
「え?」
「だって……一緒にお仕事したくないみたいだし。ラミカって呼んでくれないし……」
皆吉さんはあたしの言葉を聞いて黙った。へ、変だと思われてる。絶対におかしいと思ってる。
「申し訳ございません。大人げなかったですね。女性でも私と杏様の領域には踏み込んでほしくなかったのです」
ほらね。あたしの隙いる間なんてないんだよ。
「ラミカさんのことは好きですよ。聡一様任せではなく、自分でお金を返済しようとする姿や育ってきた環境も尊敬しています」
「育ってきた環境?」
「トイレ掃除ひとつで分かります。お若いのに、家事を完璧にこなせるなんて幼少時代から親御さんの教育が良かったのでしょう」
なんて嬉しいことを言ってくれる人なんだろう。すごく優しくて素敵な人……こんな人を騙すような真似はしたくない。
「杏さん、ごめんなさい! あたしには無理です!」