【完】無知な彼女の周り

……お化け屋敷やだなぁ
ここの怖いんだよ…
なんかリアルでさぁ…
でも、こわーいって言うキャラじゃないし、それに誰かに頼りたくない…

……入ったふりして逃げるか


「早く入ろうよー」

……テンション高いね主人公…私と真逆じゃないか…よしみんな入ったらお化け屋敷の出口で待ってよう

って思ってた

「遥花ちゃん?
なに?怖いの?
じゃあ、手つなごっか」

「え、すいません…」

仕方なしにバカと手をつないで無理やり中に連れ込まれる。だって、振り切るわけにはいかないし…
手を引かれて入って、後ろを振り向けばどうやら最後尾は不良らしいし他の人は先に行ったみたいだ


中に入れば、手はパッと離されて、バカのやつどっかに行きやがった。そして真っ暗な中1人取り残された

怖いよー……




「おい」

「……ッ!!」

不良め…驚かせるなよ…


「なんだよ、びびってんのかよ」

「びびってませんよ!!」


うぉぉおお―…

「…―っ!!」


きゃって言えないし、しがみ付くなんて出来ないし、めちゃくちゃ怖いし

「………」

すっと手を握られた。一瞬ビクッってなったが、よく見れば、不良が何食わぬ顔で手を握っていた

うぁ、やっぱ、王子様って言われるだけはあるんだなぁってこの時初めて分かった




そして、出口が近づいたとき、私の方から手を離した。

なんとか、出口に着いて、一段落だ

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