プラトニック・ラブ




あたしは深谷の元へ駆け寄ると、一緒にいた三山に、



「三山! 詳しいことは美沙から訊いて!」



そう言うと、深谷の腕を掴んで教室から飛び出した。


背後からは「はぁ?」という、訳の分からなさそうな三山の声が聞こえた。



確かにあんな言葉じゃ言いたいことは伝わらないだろう。


けれど今は話している暇なんてこれっぽっちもない。


一刻も早く教室から立ち去るのが最優先。



授業は美沙と三山が上手くやってくれることを祈ってひとまず今日は隠れていようと思う。




「おいっ!! 痛ってぇって!! いきなり何なんだよ?!」



いきなり腕を引っ張られて転びそうになっていた深谷は、不機嫌マックスな声で騒ぐ。


そんな深谷を気にすることなく、あたしは足を止めずに言う。



「アイツがあたし達を探してるんだって! 見つかったら昨日の倍以上のことをやらされるに決まってるから逃げんだよ!!」



「ゲっマジかよっ?! おーおーそれはサンキューな!!」



納得した深谷はしっかりと走り出した。


ここでようやく掴んでいた腕を離す。



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