プラトニック・ラブ
「どこに隠れんの?!」
「分かんねぇよアホ!!」
馬鹿の次はアホらしい。
あたしはわざと聞こえるくらい大きく舌打ちをした。
ムカってきた。
ムカってなった。
どうしてあたしがコイツに馬鹿だのアホだの言われなきゃなんないのか分かんない。
確実にお前よりは頭良いよ!
なんてキレたあたしは、拳を振り上げ深谷の背中目掛けて―――…
「あ?」
…―――掴まれた。
見事に掴まれた。
これで2回目。
どうやらあたしの殺気は強いようで、殴る前に察されてしまうらしい。
…と思うことにしておく。
やっぱりあたしに暴力は向いてないんだな、なんて今さっき殴りかかっていた奴が言う台詞とは思えない台詞を零しそうになった。