プラトニック・ラブ




ドキドキドキ。



抱きしめられる感覚は案外嫌いじゃない。


だんだん心地良くなってきたかもしれない。



なんて思って、気を緩めたときだった。




『グゥゥゥ…』




…鳴った!!


微妙なタイミングであたしの腹の虫が鳴きやがった!!



迅さんは盛大に噴出すと笑い始める。


あたしは恥ずかしくて俯いたまま顔を真っ赤にしていることしかできなかった。



どうやら思っていたよりも腹は限界だったらしい。


そう言えば朝食食べてなかったしなぁ…。



迅さんはそんな顔を真っ赤にしてるあたしから体を離すと、ポンポンと頭を撫でてきた。


あたしは目線を合わすように少し顔を上げる。




「ありがとう」




迅さんはそう言って笑う。




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