年下王子は意地悪王子
それが何を意味しているのかを悟ったあたしは、颯ちゃん…と体をよじらせ、腕の中から逃れようとした。
「先生」
そんなあたしを颯ちゃんは許さずに、解くどころかむしろ、強くあたしを抱きしめる。
「俺が呼んだんです。一緒に昼飯食べたいから来てくれって」
「っ颯ちゃ…!」
「琴音は悪くない」
キッパリとそう言い切る颯ちゃん。
目の前の先生はというと、怒りのせいか、肩をふるふると震わしている。
その形相に縮こまるあたしの頭を、颯ちゃんはゆっくりと撫でた。
「藤木先生ッ!私はそんなことを言ってるんじゃない…!君もいち教師なら、そのような行動を慎むべきだと言っているんだ!」
先生のあまりの剣幕に、あたしはくるりと振り返って、颯ちゃんの腰に抱き着いた。
なんで…
何でそんなこと言うの……?
あたしたちは、ただ―…