年下王子は意地悪王子
「ハァー…ったく。お前の腹が慎めっての。なぁ?琴音」
そっと押し付けていた颯ちゃんの体から離れたあたしに、颯ちゃんが悪戯っぽく笑う。
それにつられて笑うあたしの目元に指を押し当て、優しく撫でてくれる颯ちゃん。
ふふっ、何だかくすぐったい。
「ごめんな、琴音…今度お前に何か言ったら、あいつが上司であろうと関係なく殴ってやる」
「えっ!そ、そんなのダメだよ…!」
「ハハッ。冗談だって」
くすくすと笑いながら颯ちゃんはあたしから離れ、部屋の隅にある白い棚に手を伸ばした。
その後ろ姿をぼーっと眺めていると、
「……で?」
「へっ?」
何の脈絡もなしに、いきなり質問を投げつけられた。
当然すぎと意味が分からないあたしは、こてんと首を傾ける。