年下王子は意地悪王子





今度こそむくれようとしたあたしに、颯ちゃんの手の平が落ちてくる。


あったかくて、優しい手が、




「悪かったって」




ぽふぽふと頭を3回撫でた後、スッ…と離れていってしまった。




「で、何でここに来ようと思ったの?」




……………颯ちゃんはズルイ。


あたしがこれをされると、機嫌を直すこと、分かってるんだもん。


もう絶対ひっかかってやるもんか!


って心に決めても、いつもいつもついつい嬉しくなっちゃうんだ。


そう、今回だって例外なんかなくて。




「嫌だったけど…美波がね、“颯ちゃんは怒ってないから、行っておいで”って言うから」




ほら。


嘘みたいに素直になっちゃう。


…でも、何だかそれじゃ悔しいから、最初の言葉はちっさな反抗の証。
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