ダイヤモンド
「……トモミ……」
すでに、彼は私のいるベッドに腰かけて私の頭を撫でている。
彼の長い指が私の頬を流れるように撫でた。
彼の瞳が長い睫毛によって伏せられる。
………キス
「………や…。」
私は彼のキスを拒む。
途端に彼は哀しそうに笑う。
「そーだったな。忘れてた。」
「忘れないで。何回言ったら分かるの?」
余裕の笑みを無理ヤリ作る。
ほんとは凄く…
彼にキスされたい。
彼のキスを知りたい…
でも、彼が失恋をわすれてくれるまで
私を好きになってもらうまで
キスは
ダメ………