ダイヤモンド


彼のキスは嫌じゃない

もっと触れて欲しい…



「……ヒロ」



名前を呼べば、それに応えるように、優しいキスが落ちてくる。




“好きな人と一緒にいたら、したいって思うものなの!!”



アサミの言っていた意味が分かった気がした。



今まで、思わなかったのは

これが初めてだから。




したことがないのに、したいと思う気持ちが分かるわけない。



知ってるから、そういう気持ちが湧くんでしょ?



*。+゚


不思議と恐怖はなかった。


彼になら、何をされても大丈夫。



と思った。





だが、いざというときになって、少し腰が引けた。


少しの恐怖。



わずかに押し入れられたものに、腰が逃げてしまう。




「……ユリ、怖い?」


「……大丈夫。」


「ムリしなくていーから。」



―ちゅ…



優しく触れるだけのキス。



さっきまでの熱いキスは…?



体から彼の重みが離れる。




―嫌、待って…




ふと感じた気持ち。


どうして自分がそう感じたかなんて分からない。

でも、彼が離れるのが寂しくて………




「ヒロ…。私、ムリしてないよ。途中で止めないで…。」



まだ自分の顔の両脇に置かれていた腕に触れる。



「あのなぁ、こっちはお前のこと想って…。」


「お願いっ…。離れていかないで…。ヒロ……。」


「はぁ……。」






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