ダイヤモンド
「もう、アサミ、何言ってんの?それ誰の話?」
「ヒロだよ。」
「………。」
「ヒロはずっと、ずーっとユリしかみてないよ。ユリに3日会えなかったら、ユリー、ユリーって私のダーリンに迷惑電話してくるし。」
「……うそ。」
「うそじゃない。ユリにフラれたってことは今ごろヒロ、ヤバイことになってそー。酒に溺れて、泣きまくってんじゃない?」
「あり得ないよ。あのヒロだよ?いつも適当で、何考えてるか分かんないヒロだよ?」
「それは、ユリに合わせてくれてたからでしょ。だからヒロといると落ち着くんだよ、ユリは。」
さっきから、ご飯もお酒も全く味を感じない。
おかしいな……
ここのお店の料理は美味しいって評判で、来るの楽しみにしてたのになぁ…
―ポロリ…
涙がこぼれた。
彼とは結婚したくなかった。
だって、彼は私が彼を想う100分の1も私のことを想ってくれなかったから……
4年間、「好きだ」と言われたことはない。
ましてや、「愛してる」なんて…
あり得なかった。
なかなか手を出してくれない彼。
アサミや他の友達たちは楽しそうに、キスが下手だとか、エッチの時すぐに入れてくるとか、彼氏の愚痴を言ってたけど、
私は彼のこと、何にも言えなかった。
しょうがないでしょ?
だって、彼が私を求めてくれるのは月に1~2回がいいところ。
その度に嬉しくて、幸せで、
心がいっぱいだったんだから……
彼のこと、周りに言えるほど知らなかった……