Secret*Hearts
「俺は、」
「いいだろう。」
「え…?」
けれど、思わず反論してしまいそうになった刹那、不意に発された短い一言に、俺だけじゃなく華梨と華梨の母親も目を見開いた。
「あなた、何言って………!」
「いいじゃないか。ことをはっきりとさせるいい機会だ。」
はっきりと、させる―――…
要するに、俺の話は聞くだけ聞くけど、最初から結論は決まってるということか。
―――でも、それでも。
聞いてもらえずに追い払われるより、何倍もマシだ。
少しでも可能性があるのなら、それに縋りたい。
「ありがとうございます。」
「…華梨。応接間にお通ししなさい。」
「え、あ、はい。……憐、こっち。」
華梨に促されるまま長い廊下を歩き、これまた華やかな装飾品で飾られた応接間に通された。華梨の両親はまだ室内には入ってきていない。俺の方へと振り返った華梨の瞳が、不安げに揺れた。