Secret*Hearts
「華梨と俺の付き合いを、許してください。」
けれど、そう、核心の一言を言い放った刹那、左頬に鈍い衝撃が走った。と同時に、その衝撃により、床へと倒れこむ。
「っ!憐!!パパ何するの!?」
すぐに上半身を起こしたはいいけど、一瞬何が起きたのか理解できなかった。嫌悪感丸出しで俺を見下ろす華梨の父親、青ざめた表情で俺に駆け寄ってくる華梨……
じんじんする頬の痛みと、口内に広がる鉄くさい味により、ようやく華梨の父親に殴られたのだと理解する。
「っ…!」
「憐!大丈夫?」
しゃがみこみ、俺の顔を覗き込む華梨は泣きそうだった。殴られるくらい、何とも無いのに。そんな顔、させたくないのに。
大丈夫。そう答える代わりに、右手でそっと華梨の頬に触れた。
けれど刹那、華梨の父親の手によって華梨は父と母の間へと強制的に引き寄せられていき、必然的に俺の手は華梨から離れる。