二人のおうち
「さてと。そろそろ寝るか」
気付けばもう0時を回っていた。
沙帆は作ったばかりのお菓子袋を嬉しそうに段ボールに詰めていた。
その行為に洋太はまた笑みがこぼれる。
「よし、できたー」
「沙帆、一緒に寝るか」
「えっ!?何を言ってるんですか!」
「だって沙帆、忘れているかもしれないけど風呂場で気を失ったのを俺がそのまま連れてきたんだからシーツ濡れたままだぞ」
「確かに……」
沙帆はすっかり忘れていた。
アイスが美味しくて、お菓子袋に夢中で。
どうしようっ……。
「なあ、いいじゃん別に何もしないし」
「あっ、当たり前です」
「よし、それじゃあ決まり」
「えーっ」
どうしてこうなるの……。
沙帆は洋太に手を引かれて、されるがままに溜め息をついている。