桜の木の下で
気がついたら桜の木の上にいた。

「おぬし案外甘えん坊じゃの」

「へ・・・?ってきゃあ!ご、ごめんなさい!!」

私は刹那の膝の上にいた。慌てて降りようとしたら、刹那に腕をつかまれてまた膝に座ってしまった。

「ふむ。この状態もなかなかよい。そのまま話しを聞くのじゃ」

「うう・・・」

刹那は満足そうに微笑んだ後、ぽつりぽつりと語り始めた。

「まず、桜乙女のことだが、桜乙女とは瑠璃、おぬしのことじゃ。」

「ふえ??わ、私!?」

「うむ。おぬしの桜色の瞳、そしてわしを夢の主と見抜いた力。まさに桜乙女じゃ。」

「え・・・でも刹那を夢の主と思ったのはなんて言うか・・・直感みたいなもので・・」

「その直感こそおぬしの秘められた力なのじゃ。」

「私の・・・秘められた力・・・」

「少し長くなるが聞いてくれるか?」

こくんと私は頷いた。





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