桜の木の下で
月の美しい桜の舞う夜だった。

「せ・・・せつな・・・」

「ゆ、ゆり!!どうしたのじゃその血・・・・」

百合は血まみれだった。巫女服もあちらこちら破けておりその破けたところからもまた、血がにじみ出ていた。

「油断したわ・・・。しょせん低級の鬼だと思っていたら高位な魔だったのよ・・・・なんとか封印したけど私はもう・・・駄目みたい・・・」

「百合しっかりせい!!」

「刹那・・・私刹那が好きだった・・・・いまだからこそ言えるね・・」

「百合・・・」

「刹那・・・私はもう駄目だけど・・・3000年後また逢えるわ。」

「3000年後?」

「そう・・・新しい桜乙女が生まれる・・・・から・・・」



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