あたしの愛、幾らで買いますか?
あたしは、ドアを開けて

初めて乗る白い車の助手席に乗り込む。

バタンと閉めると同時に

彼の大きな手があたしの頬を包み込む。


「久し振り」


そう言った彼はサングラスを外して

あたしに甘い甘いキスをする。

さっきまで恐怖に似たようなドキドキは

容易く、ときめきに変わる。


「俺に会いたかった?」


その問い掛けに

あたしの頬は緩みながら、

首を縦に小さく振る。

あたしのその行動に

彼の瞳は、いつも以上に優しく感じる。



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