星の哀歌
「こ……の、クソガキ!」

それは一瞬のことだった

怒りのあまり顔を真っ赤にさせた女の人が、美紀を道路に突き飛ばした

「美紀!」

アタシが叫んだのと同時に、車が美紀を跳ねた。

「キャー!」

アタシは悲鳴をあげて腰を抜かした

体がブルブル震える

道路に横たわった美紀はいろんなところから血を流してピクリとも動かない

「美紀……み……き……いや……」

あまりのショックに息苦しくなって、全力疾走したあとのように息が荒くなる

頭が朦朧として、目の前が真っ暗になった



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