恋の家庭教師
「…じゃまたな。」
玄関を出てすたすたと歩いて行ってしまう…。
「待っ…――」
だめ…呼び止めちゃ。
思いを抑えないと…。
一人じゃ寂しいけど、
蓮くんが好きだから…
好きな人には、
幸せになってほしい…。
~♪~♪~♪~♪
あ、みくから電話…。
「あ…もしもし?」
『ごめん。』
「え…?」
『私ね、永澤さんに誰にも言わないで、って言われたんだけど…風邪だってこと先生に伝えてるとこ咲坂に見られちゃったの…。したら咲坂が早退してお見舞い行くって言い出して…止められなかった。』
「…大丈夫だよ。嘘ついたままも嫌だったから。」
『うん…私のせいでごめん。』
「いやいや…サボった私が悪いんだから」
『…今から唯の顔見たいな。』