ただ君が好きで
「…ってか、俺の話はいいんだよっ」
急に優太は頬を赤らめて、あたしにクッションを投げつけた。
「いたっ」
…見事、顔面直撃。
「もー!!何すんの、年頃の女の子にっ」
あたしもすかさず投げ返す。
「おわっ」
これまた顔面直撃。
「~~~!このばか力女!!」
「はぁぁー?優太の最低男っ!」
あたしも負けじと言い返す。
…っと同時にクッションと…枕も飛んできた。
「!!」
投げて、投げ返されてが永遠に続く。
気付けば部屋はメチャクチャ。
セットした髪はボサボサ。
枕をぶん投げるあたしなんて、もう女の子らしさのカケラもなくなっていた。