嫌いなあいつは婚約者
「では、先生たちに気付かれないうちにさっさと終わらしちゃいましょう!」
わぁぁぁあぁ―と拍手や歓声がわき上がる。
何が始まるの!?
戸惑っていると、舞台の裾から真巳先輩が出てきた。
と同時に、体育館中は女子の暴言と男子の拍手によって包まれた。
「えーっと、みんなご存知だとは思うけれど、飯島真巳です!
この際だから、はっきり言っておきます。
…由紀、好きです!婚約しましょう!」
おぉぉぉー!と喜ぶ男子の声と、ブーイングを上げる女子の声が混ざりあってうるさい。
耳を軽く押さえていると、松田が男子数人に連れられて舞台に上がらされていた。
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