虹が見えたら
「須賀浦の人間になったんだろ?
いや、後見人になってもらったのかな。
以前よりもすごいじゃないか。
TSwコーポレーションが君にはついているんだから。」
「な、何のことですか?」
「いずれ須賀浦直樹の物になるんだろう?
君の元気さは幸運を呼ぶんだろうな。
祐司が夢中になるくらいだから、いろんな男が寄ってきてもおかしくはない。
だから今、僕が少し君に傷をつけておくのも後々面白いことになるだろうね。」
「えっ!!」
剛史はなるみに飛びかかるかのように、上から押さえつけた。
そして、カーディガンとブラウスを無理やり引きちぎり、ブラジャーを押し上げようとする。
「や、やめてください!いやぁーーー!」
「祐司はすぐには戻って来ないよ。駅前の店は改装中だからね。
次に近いところは駅よりもっと北へ行かないとないからね。
須賀浦直樹にも同じようなことをされるんだから、練習だと思えばいい。
ね、なるみちゃんの今の顔、最高にきれいだよ。
顔だけでなく、体も・・・すべすべしてる。」
「いや、やだ。やめてーーー!」
「うるさい。須賀浦の言うことなら聞けて、僕の言うことは聞けないの?」
バタン!!!
「ああ、聞けないね。
なぜなら、なるみは須賀浦とは何の関係もない。
須賀浦直樹はなるみの顔すら知りはしないぞ。
残念だけど、なるみはこの貧乏ヒマなしさんの家族になったんでな。
「兄さん!俺の居ない間にこんなことするなんて、許せないよ!」