キマイラ



「ねぇ、春樹。愛澤さんのこと好きなの?」



同じ中学で女子の中でも仲がいい中里美奈が俺の元へやってきて聞いてきた。

それは何回も聞かれたこと。

さっきのといい、今までの行動は俺が愛澤さんのことが好きだからと勘違いされる。


違うんだ。
好きとか嫌いとかそういう感情じゃないんだ。



「違うよ。美奈は俺がしつこいの知ってるだろ?」

「そうだよねー」



笑顔で言う美奈。
モデルのように綺麗で茶髪のロング。
俺が茶髪にしたから同じく茶髪にしたらしい。

愛澤さんとは違って言いたいことは何でもズバッと言うし、気が強い。



「じゃ、俺帰るわ」

「え?あ、バイバイ……」

「バイバーイ」



愛澤さんは今まで会った奴とは全く違っている。





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