月物語 ~黒き者たちの宴~


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彩夏は、自分の無能さを悔いた。



―“こちら側”が嵌められた。
残りの私たちが何とかしなければ。
考えるのよ、考えて。




苛立ちと焦りで、頭が回転しない。



間もなく新月はやってくる。



主上が、隠していること。



それが、きっと鍵になる。



彩夏は、確信していた。



だからこそ焦りが増す。


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