失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
こいつはいつもは多少クールに振る舞ってるくせに、ここに来てからは素敵女子の水着姿をみてテンションあがって、キャラ崩壊。
「…………見たくなかった」
ただそう呟く亜美なのだった。
「なぁ、ビーチバレーの大会やんだと。出るか?」
颯太が楽しそうに、でもそれを分かりやすく隠してあたしのところにやってきた。
――ビーチバレーか……
「ごめん。あたし、運動できないの。だから今回は、やめよう」
あたしはもう一度ごめんなさいと謝った。
「ん、そうか。なら今度ラーメン食べに行こうな」
「うん。ほんとにごめんね?」
「気にすんなよ」
そういって笑った。
最近、ってか颯太と和解(?)してからというもの、颯太はあたしに積極的に話し掛けてくれるようになった。
正直かなりうれしい。
そりゃもうニヤニヤしちゃうくらい。
「……笑ってやがる」
陽に変なものを見る目で見られました。
「颯太と仲良くなれて良かったって思ったらニヤってなる」
「……颯太が、好きなのか?」
は!何を言いだすんだ!
こいつはたまに意味が分からない。