失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
颯太君とは相変わらずで、話し掛けてもくれない。
だからあたしも無理に話し掛けたりはしない。
よって仲良くなれない。
まるで負の連鎖のごとく、きっかけがつかめない。
あたしだって、颯太君と話してみたいのだよ!
「なんだよ」
っお!?
颯太君のことを考えていたからか、あたしは颯太君のことをまじまじと見つめていた。
それに気が付いた颯太君が嫌そうな顔でこちらを向いた。
「……いや、仲良くなりたいなとおもいましてですね、どうしたらいいかと考えているうちに見つめていたみたいです」
あたしがそう答えると颯太君はさらに嫌そうな顔をした。
「俺は、おんなとは仲良くならない」
そう言って部屋を出ていってしまった。
「……っあ」
「やめときなさい。あの子今、反抗期だから」
あんたが喋るといろいろ崩れる。
大翔が追い掛けようとしたあたしを引き止めた。