甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~


薄明かりの中、孝太が唇を噛んだのが見えた。

弁解しようと口を開きかけた瞬間、孝太があたしに背中を向けてしまった。

やっぱり、怒ってるみたい。


その孝太の意外にも広い背中にドキッとする。

肩甲骨のラインが男のクセに色っぽい。

孝太の裸は見慣れているハズなのに、実際に触れてみるのとでは訳が違った。


「孝太……」

浮き出た背骨を指先で撫でる。

「何?」

変わらない低い声に戸惑ってしまう。


「あたしでいいのかな?」

「どうして、カナはそう思うんだよ?」

「あたし、年上だし。それにキレイじゃない。頭も悪いし。それに、思い込みも激しくて……」

「いいよ、別に」


孝太の素っ気ない言い方に言葉を失った。

『いいよ』って何が!?


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