奈那子が死んだ



 「おはようございます、部長」


 自分のデスクにつき、メールの確認をしていると部長が出勤してきた。


 「桐島くん、おはよう。どうだったんだい?」

 「実は…」


 俺は部長に弥英ちゃんを預かることになったことを伝えた。


 「そうか…まぁ、なるべく融通を聞かせるようにするよ。」

 「すいません」

 「気にするな、学生のうちはしょうがないさ」


 俺の肩をポンポンと叩きながら、部長は笑った。

 部長には高校生になるお子さんがいるので気持ちが分かるようだ。


 「さ、仕事たまってるぞ。仕事しろ!」

 「はい!」


 俺はいそいそと自分のデスクに戻った。

 すると誰かに肩をつつかれた。



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