午睡は香を纏いて
なんてことをちらりと思ってしまったあたしに気がついたのやらどうやら。

カインがあたしに視線を寄越した。


後ろめたさがあるせいか、つい身構えてしまったあたしに、カインは唇の端を微かに上げた。


「カサネはその子をフーダの家へ連れて行って、湯浴みさせてやって。よろしく、麗しのカサネ様」


頭の中、読めるんですか。
それともお見通しってやつですか。

あからさまな嫌味にむう、とする。
しかし今はライラを休ませることが先決だ。


「分かった。ライラもカインの部屋に行かなくちゃいけないの?」

「いや、話はゼフたちから聞くから、いい。ゆっくりさせてやるといい」


そう言って、カインはゼフさんたちに向き直った。
そのまま話を進めているので、もう行ってもいいらしい。
ライラの手を取って、フーダの家へと向かった。


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