午睡は香を纏いて
離れの木戸をノックしてすぐに開けると、ゼフさんがいた。
傷を診ていたところらしく、上半身をむき出しにしていた。


「あ、ごめんなさいっ。外にいますね」

「いえいえ。むさくるしい姿をお見せして申し訳ないが、ここにいらしてください」


カインに包帯を巻いてもらいながら、ゼフさんはにこやかに言った。


「あの、傷、酷いんでしょう? 本当に大丈夫なんですか?」

「どうということはありません。もう平気ですよ」

「ゼフさんたちのお陰で、助かったんです。本当にありがとうございました」


深く頭を下げた。ゼフさんがはは、と笑う。


「そのようなことなさいますな。大して役に立ちませんでしたから」

「で? どうしたんだ、カサネ。セルファまで」


包帯に鋏をいれたカインが、ちらりとあたしたちを見た。


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