午睡は香を纏いて
月明かりがほんのりと道筋を照らしてくれていた。
すでに夜は更けていて、周囲は灯りが消えている家が多かった。
そんな中、足取りの重たいあたしに付き合っていたカインが立ち止まって、大きなため息をついた。
「今カサネが悩んでもどうしようもない。
笑えとは言わないけど、せめてその亀のような歩みは止めろ」
「ごめん……。あたし一人で帰れるし、もういいよ。
二人が待ってるんだし、カインは帰って」
ぺこんと頭を下げる。
カインは再び盛大にため息を零した。
「一人で帰せるわけないだろ。
もう夜中だし、しかもカサネは泣きそうな顔してる。
ちゃんとフーダに引き渡さないと、こっちが安心できない」
「ごめん……」
「謝れとか言ってない」
「ごめん……」
嫌な子だ、あたし。
自分の中がぐちゃぐちゃだからって、カインを困らせるようなことをしてる。
でも、頭の中は莉亜のことでいっぱいで、どうしても不安ばかりが膨らんでしまう。
すでに夜は更けていて、周囲は灯りが消えている家が多かった。
そんな中、足取りの重たいあたしに付き合っていたカインが立ち止まって、大きなため息をついた。
「今カサネが悩んでもどうしようもない。
笑えとは言わないけど、せめてその亀のような歩みは止めろ」
「ごめん……。あたし一人で帰れるし、もういいよ。
二人が待ってるんだし、カインは帰って」
ぺこんと頭を下げる。
カインは再び盛大にため息を零した。
「一人で帰せるわけないだろ。
もう夜中だし、しかもカサネは泣きそうな顔してる。
ちゃんとフーダに引き渡さないと、こっちが安心できない」
「ごめん……」
「謝れとか言ってない」
「ごめん……」
嫌な子だ、あたし。
自分の中がぐちゃぐちゃだからって、カインを困らせるようなことをしてる。
でも、頭の中は莉亜のことでいっぱいで、どうしても不安ばかりが膨らんでしまう。