午睡は香を纏いて
綺麗な反物を整然と並べた店の横には、ネックレスや髪留めを扱う店。
かと思えば木箱に衣服を無造作に盛っているところもあった。
山からいくつも服を引っ張り出し、真剣に品定めをしているおばさんの姿。

すごい。まるでお祭りみたいな場所だ。
国の首都って、こんなにも華やかで豪華なものなんだ。

あ。あれは何の店だろう。

所狭しと品物を並べた他と違い、すっきり片付いたテーブル。
その前に座しているのは、フードを深くかぶった全身黒尽くめの人。
おおよその年齢も性別もわからない。


「セル……じゃない、先生。あれは何の店ですか?」

「ん? ああ、あれは占い師だよ。カードを持ってるから、あれで占うんじゃない?」

「占い、かあ」


見ていれば、ちょうどお客が来たところらしかった。
あたしよりいくつか年上だろう、若草色のドレスを着た綺麗な女の人が椅子に腰掛けた。
ほんのりと頬を赤らめて話している様子を見ていると、セルファが肩を竦めた。


「聞かなくっても分かるな。恋愛相談、だ」

「でしょう、ねー」


こういうのはどこも同じだよなあ、なんて思う。


「あ、やっぱりあれって巫力を使うんですか?」


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