午睡は香を纏いて
「わかった。でも……、それはもちろんセルファも一緒だよね?」


セルファの今の説明は、あたし一人を逃がす手順のように聞こえた。
なんとなく、セルファは自分が逃げ出すことまで考えていないのではないかと思えた。
見上げると、セルファは小さく笑った。


「できれば、一緒に逃げられたらいい、とは思ってるよ? でも、どうかなあ。ガチガチの武闘派の神武団員の手を逃れるのは、ねえ?」

「そんな消極的な言い方しないでよ!」

「こら、大きな声出さないの。大丈夫、オレだって努力はするさ。
あ、と。でも、神頼みしておこうかな」

「神だ」


のみ? あたしの呟きは途中で終わった。
つい、と近づいてきたセルファの顔。
ひんやりした唇が、あたしのそれに一瞬重なって、止めたのだ。


「パヴェヌのご加護を、巫女姫」

「……な、セ、ルファ」


自分が今、何をされたのか。呆然としてしまった。


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