午睡は香を纏いて
規則正しい寝息に、ようやく心が落ち着いた。


「寝たな。よし、あんたも戻るぞ」


セルファの手を離し、ず、と鼻をすすったあたしを、シルヴァさんが再び抱えた。


「あ! あの、歩けま」

「歩けません、だろうが」

「すみま、せん……」


来たときと同じようにすたすたと出て行くシルヴァさん。振り返ってみたセルファの寝顔は、来たときよりも穏やかになったような気がした。


「さあ、安心したのなら、ベッドに戻って頂戴」


最初にいた部屋に戻ると、残っていた占い師が空のベッドを指差した。
あたしを抱えていたシルヴァさんがそのまま寝かせてくれる。


「あ、あの。ありがとうございました」

「ああ」


ぽんとあたしをベッドに放り出したシルヴァさんが、手荒に布団をかけた。顔まで覆われてしまい、ぶほ、と、咽る。
慌てて顔を出すと、シルヴァさんは手近にあった椅子に腰かけるところだった。


「じゃあ、私の話をしてもいいかしら?」


占い師が、ベッド脇の椅子に腰かけた。



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