午睡は香を纏いて
どうも酷いことを言われているような気がする。
貧相って、確かリレトにも言われたし。
今まで自分の見た目を悲観したことはなかったけど、実は自分が思っているよりも壊滅的だったりするのか。
「もういいよ、こっち向いて」
はいはい、もう好きに言って下さい。少し投げやりな気分で言われた通りに向き直る。
「こっち来て」
足元に箱を置いたセルファさんが手招きした。箱の蓋を開けると、裁縫道具や布きれ、アクセサリーなどが綺麗に整頓されていた。
「え? ええと?」
「今からこの服をカサネに合わせて変えるから」
あたしの前に跪いたセルファさんが、見上げて言った。手には裁ち鋏のようなものを持っている。
「あんたにタイトロングは合わないみたいだ」
言うなり、ざっくざっくとドレスに刃を入れた。た、高そうな布を惜しげもなく! いいんだろうか。勿体無い。
「心配しなくていいよ。セルファは腕がいいんだから」
おろおろしているあたしに、湯桶の片付けを始めたフーダさんが言う。
「当たり前。オレに仕事頼むときは、一年待ちだったんだから。それよりさ、フーダ。衣装箱に薄桃色のぺティコートがあるから持ってきてくれない? ロングのやつね」
「あいよ」
ひんやりとした刃が足に触れる。
びくりとなりながらも、動かないように意識する。もし動いて服をダメにしてしまったら大変なことになってしまう。
貧相って、確かリレトにも言われたし。
今まで自分の見た目を悲観したことはなかったけど、実は自分が思っているよりも壊滅的だったりするのか。
「もういいよ、こっち向いて」
はいはい、もう好きに言って下さい。少し投げやりな気分で言われた通りに向き直る。
「こっち来て」
足元に箱を置いたセルファさんが手招きした。箱の蓋を開けると、裁縫道具や布きれ、アクセサリーなどが綺麗に整頓されていた。
「え? ええと?」
「今からこの服をカサネに合わせて変えるから」
あたしの前に跪いたセルファさんが、見上げて言った。手には裁ち鋏のようなものを持っている。
「あんたにタイトロングは合わないみたいだ」
言うなり、ざっくざっくとドレスに刃を入れた。た、高そうな布を惜しげもなく! いいんだろうか。勿体無い。
「心配しなくていいよ。セルファは腕がいいんだから」
おろおろしているあたしに、湯桶の片付けを始めたフーダさんが言う。
「当たり前。オレに仕事頼むときは、一年待ちだったんだから。それよりさ、フーダ。衣装箱に薄桃色のぺティコートがあるから持ってきてくれない? ロングのやつね」
「あいよ」
ひんやりとした刃が足に触れる。
びくりとなりながらも、動かないように意識する。もし動いて服をダメにしてしまったら大変なことになってしまう。