紅蒼ノ魔女(仮)
「なっ!?」



レオラは驚いているが、僕にとってはなんでもないことだ。


確かに、魔女になっている時よりは反応が鈍くなってしまっている。


だが、もともと運動はできる方だった。


50Mは6秒ぴったりだった気がする。


動体視力も良かった。


それに…



「何故、かわせるのですか!?

この魔法は真炎よりも強力で、スピードもあがっているのに!」


「運がいいからかな。」



僕は昔から運が良かった。


くじをひけば一等が普通。


授業でさされるのは僕の隣や前後の人。


欲しい物の為に列をつくれば僕が買ってそこで売り切れ。


その時に僕の後ろにいた人の表情。


失礼だけどあれは面白かった。


思い出せないけれど、まだまだ運がいいと感じた出来事は沢山あった。



「君の攻撃を予測してよけたんだ。

そしたらあたらなかった。

運が良い。」



もちろん、運だけじゃない。


色々考えて予測したりしているけどそれはあえてバラさない。


きっとこのガキはもっと怒り狂ってしまうから。



「うーん…

魔力の気配が感じ取りづらいのは、この子の実力なのかも。」



運に頼った理由だ。


セオ達やトラの気配ははもっと感じられたのに今はそれができない。


怒って攻撃が雑になるかも、とも思っていたのだが逆だった。


慎重になっている。


さっきはよけられたが、次は微妙だ。


あまり怒らせないように、早く倒さなくちゃね。



「セオ。」


「はい。」


「倒して。

殺るか殺らないかは君次第。」



だけど。


君には選択肢は一つしかないはずだ。


ねぇ、セオ?



< 78 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop