甘い罠
二人が本気なんだと分かったとたん、急に二人が怖く感じた。
ヤバいよ、ヤバい。
絶対逃げなきゃ。
なんとか逃げる方法を見つけなきゃと目だけで辺りをキョロキョロと見渡す。
すると、庵がクスッと笑って
「姫華、どうやって逃げようか考えてるだろ?」
と言ってきた。
…バ、バレてますねぇ。
どうしよう……。
なんとかしなきゃ。
と頭の中で考えていると
――プルルルル…――
と電話の音がした。
…これ…
私の携帯だ!
音のする方に耳を傾ける。
…ん?
なんかこもって聞こえるような…?
…私の体の下?
「ちょっ!二人共、退いて!」
急いで二人を退かし携帯を探す。