甘い罠
あった!
ピッ
「もしもし!?」
急いで出たので息が荒い。
でも、今は自分の身に危険が迫っているからしょうがない!
ジッと相手の返事を待つ。
『…姫華?』
…この声は…
「秀(しゅう)にぃちゃん!?」
『あぁ。そうだよ。元気にしてるか?』
「うん!してるよぉ。」
『ハハッ。 そっか。それは良かった。』
秀にぃちゃんっていうのは私のお隣に住んでたんだけど、親が転勤の為、私が小学校四年生の時に引っ越しした、6つ上のお兄ちゃん。
じゃぁ、今は21歳か…。
大人だな…。