マイ・シュガーランド



「そ、その…なんていうか…
二人で買い物してても誰も柘植さんに気が付かないし・・
なのに携帯とりに行った時は、ありえないくらい芸能人オーラ出してて…
ケドそのあとのケーキ屋さんはオーラがなくなって、やっぱり気付かれなくて・・・
ど、どうしてなのかなぁって思ってしまって…」



自分でもなに恥ずかしいこと言ってんだろうと思いつつ、早口でベラベラと喋ってしまう。


そんなわたしを柘植さんはジ――と、見つめて・・



「―――ブッ」



吹き出したと思ったら柘植さんはお腹をおさえながら笑い始めた。


そのあまりに大爆笑っぷりに唖然と柘植さんを見る。



「ククッ
なっちゃん本当に可愛いね。」



「な!・・だって!
オーラとか、気配とか
消したり消さなかったりできちゃうのかなって…

本気で考えたんですよ・・!」



「ククッ…あ――おもしろい。」



笑いをこらえ、涙目になっている柘植さんは、わたしの頭に優しく手を置いた。




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